西東京稲門会・散策の会 例会報告 

2017年7月    御岳渓谷 

 

25 )  くもり

 

    今年は7月当初から30℃を超す真夏日が続いた。この日も曇っていたが、気温、湿度とも高く、蒸し暑かった。予定通り10時26分に青梅線・軍畑駅に着いた。冷房の効いた電車から蒸し暑い外へ出たら、カメラのレンズは曇ってしまって景色が見えない状態になってしまった。

 

    軍畑駅で降りると早速ウグイスの出迎えを受けた。駅前の急な坂道をしばらく降りると青梅街道に出た。軍畑大橋の手前を右折して青梅街道を500mほど行くと御岳渓谷遊歩道への入口がある。深い木立の中を川岸へ下った。林の中は蝉の大合唱で、特にミンミンゼミがひときわ目立っていたが、ヒグラシの哀調のある鳴き声も印象的であった。

遊歩道の脇にはコオニユリ、ギボシ、タチアオイ、百日草。また夾竹桃、百日紅、ムクゲなどの花も我々を楽しませてくれた。

 

    遊歩道を20分ほど歩いて沢井駅前に着いた。ここには小澤酒造が経営する「ままごと屋」「澤乃井園」などがあり、酒造見学もできる。きき酒処もあり、いろいろなお酒も飲めるのだが、散策はまだ始まったばかりなのでお酒はやめてかき氷や甘酒の炭酸割りを頂いてしばし休憩をした。

 

      澤乃井園にて  楓橋を渡ると右手に寒山寺       寒山寺

 

    澤乃井園の前の吊り橋「楓橋」を渡ると寒山寺がある。中国の蘇州にある寒山寺にちなんで昭和5年に建立された。橋の右手の急な石段を登った所に小さなお堂が立っていた。石段の手前に鐘楼がある。小さな鐘だがなかなかいい音がした。誰が歌うともなく ♪〜鐘が鳴ります寒山寺〜♪ のメロディーが聞こえてきた。

 

    沢井から再び多摩川左岸の遊歩道を30分ほど歩いて御嶽駅に近い御岳小橋に着いた。それまでは川から離れた林の中の道であったが、ここで川の畔に出た。大きな楓の木の下のベンチでお弁当を食べた。時折吹き抜ける川風が気持ち良い。

 

 

    御岳渓谷はカヌー、ラフティング、釣り、キャンプなど川のスポーツのメッカである。夏休みに入ったので子供たちがこれらのスポーツを楽しんでいる姿が多くみられた。

 

 ラフティングを楽しむ子供たち    ラフティングの講習?     カヌーを楽しむ女性

 

    昼食後、更に上流に向かって歩いた。計画では御岳美術館付近まで行く予定であったが、この頃より空がだんだん暗くなり、かすかに雷鳴も聞こえてきたので「杣の小橋」で引き返すことにした。帰りは右岸を歩いたが、こちらは杉林の中で左岸とは違った雰囲気であった。遊歩道とはいえ、かなりの急坂もあり、山道なのでちょっとした登山気分であった。最後の川原から御岳橋への登りは相当きつかった。

 

    御嶽駅に着いたのは1時半頃であった。かなり汗をかいて喉も乾いていたので、一杯飲もうということになったが、2軒の蕎麦屋はいずれも定休日で、他に適当な店もないので田無に帰ってから飲もうということになった。青梅駅を過ぎたころから雨が降り出した。途中で引き返したのが正解であった。

 

    田無駅に戻ってきたのは3時頃であった。アスタ内のレストランでよく冷えた生ビールで喉を潤した。我々が飲んでいる頃、東村山辺りでは豪雨が降ったらしいが、我々は雨に降られることもなく無事帰宅した。

 

 

俳句クラブの方から俳句を頂きました。金子さんからは3句頂きましたが、私の独断で1句を選ばせて頂きました。

 

吹上げし 川風涼し 寒山寺           志賀 勉

 

武蔵野を 斜め駆けして 夕立去る        松尾 良久

 

歩き終え ぐっと一杯 稲光         金子 正男

 

 

参加者  金児利行、金子正男、小島恕雄、志賀 勉、原田一彦、松尾良久、水野聰夫妻、  以上8名

写真と文 小島恕雄